Head Injury

頭部外傷

脳に関する診療内容を
ご紹介します。

脳に関する診療内容を
ご紹介します。

頭のケガについて

つまずいて転んでしまった、事故に遭った、などで頭をぶつけたり、頭を切ったりといった頭のケガをされることは、どうしても起きてしまいます。
小さなお子さんでは身体機能が未発達なことと、体に対して頭の比率が大きいため、転んで頭をぶつけやすくなります。また、ご年配の方も、少しの段差で転倒されるなどで、頭を打撲してしまわれることが増えてしまいます。脳神経外科の当院ではこうした頭のケガにも対応しております。

こんな症状はありませんか?

下記のような症状のある方は受診していただくことをお勧めします。

  • 顔色が悪い
  • 吐き気がする・何度も嘔吐する
  • つじつまの合わないことを話す・同じことを何度も言う
  • 傷からの出血が止まらない
  • かなり大きなタンコブができた
  • 普段と違う様子がある

検査について

頭の打撲の場合、画像の検査はCTが基本となります。出血があるかどうかや、骨折があるかどうかは、MRIよりもCTの方が分かりやすいためです。
乳幼児などの場合は放射線被ばくをなるべく避けるため、診察のみで判断させていただき、画像検査まではお勧めしないこともございます。
とはいえ、新生児・乳児で、被ばくは避けたいけれども、頭の中がご心配という方も多いかと思います。そうした際には、大泉門経由の超音波検査(エコー)で頭の中をある程度は観察することができますので、ご希望の際はご相談ください。(ご注意:大泉門が閉じてしまった乳児の方はできません)

傷の処置について

縫合

ナイロン製の糸や絹糸で縫合します。顔の傷などは細い糸で丁寧に細かく縫合します。

スキンステープラー

いわゆる医療用のホッチキスです。部位によっては傷の治りが縫合よりもきれいです。

痛み止め(局所麻酔)

傷の処置前には十分に痛み止めを行います。痛み止めの注射薬でアレルギーが出たことがある方は、処置前にお申し出ください。

抗生物質

頭や顔の皮膚のみの傷では、ほとんどの場合、抗生物質は不要と言われています。大きな傷の場合は、処置前や処置をしながら、点滴で抗生物質を投与することがあります。

代表的な病気と治療法

頭部打撲・脳震盪(とうぶだぼく・のうしんとう)

頭部CTでも異常は見つかりません。体調が戻るまで半日~数日程度の安静が大切です。

慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ)

頭をぶつけてから1ヶ月~数ヶ月後かけて、脳の表面にゆっくりと血がたまってくる病気です。
脳を圧迫してくるため、物忘れや手足の麻痺、歩き方の悪化などの症状で見つかることが多いです。ご年配の方に多い病気です。治療には手術が必要となることが多いですが、量が少ない場合は漢方薬等のお薬で治療できることもあります。

脳挫傷(のうざしょう)

打撲の衝撃で脳の組織自体がダメージを受け、脳の中に出血した状態です。簡単に言えば、脳の一部が潰れてしまった、ということです。
時間が経つと出血が増えることもあるため、原則、受け入れ可能な病院での経過観察入院を紹介させていただきます。

急性硬膜外血腫(きゅうせいこうまくがいけっしゅ)

脳の表面を覆っている「硬膜」という膜と頭蓋骨の間に血がたまる状態です。頭蓋骨も骨折していることが多いです。
治療には開頭手術が必要となりますので、対応可能な病院へ迅速に紹介・搬送となります。

急性硬膜下血腫(きゅうせいこうまくかけっしゅ)

脳の表面を覆っている「硬膜」という膜の内側で、脳との間に血がたまる状態です。
治療には緊急での開頭手術が必要となりますので、対応可能な病院へ紹介・搬送となります。

頭蓋骨の骨折(ずがいこつのこっせつ)

多くの場合は、いわゆる「骨にヒビが入った状態」となります。
骨折するほどの衝撃があったということになりますので、脳に異常がなくても受け入れ可能な病院での経過観察入院を紹介させていただくことがあります。