Ohisama Note

おひさまノート

矯正歯科 2025.10.03

マウスピース矯正中に食事で気を付ける事ってどんな事?

目次

マウスピース矯正中野食事の注意点

気になる歯並びをマウスピース矯正で綺麗にしたいけど、食事制限ってあるのかな?
このような疑問を持たれている患者様が多くいらっしゃいます。食事は生活において欠かせません。食生活を楽しみながら効果的な矯正治療を行えるように、正しい知識を持つ事が大切です。本記事では、食事前の準備から食べる時の注意点、食事後のケアまで、マウスピース矯正を成功させるための食事管理について詳しく解説します。

マウスピース矯正について

マウスピース矯正について

マウスピース矯正は、透明な樹脂製の装置(アライナー)を使い、歯を少しずつ動かす矯正治療です。ワイヤー矯正と比べて見た目が自然で、日常生活に取り入れやすいのが特徴です。


特徴

  • 目立ちにくい:透明で自然な見た目
  • 取り外し可能:食事や歯磨きの時に外せて衛生的
  • 安心素材:金属アレルギーの心配なし
  • 自己管理が大切:1日20時間以上の装着が必要

仕組み

  1. 歯型をもとに3Dシミュレーションで計画
  2. 複数のアライナーを作製
  3. 1〜2週間ごとに交換しながら歯を動かす

マウスピース矯正中の食事の重要性

マウスピース矯正中の食事の注意点(糖分)

マウスピース矯正では、1日約20時間異常の装着が推奨されていますが、食事の際には一時的にマウスピースを取り外す必要があります。
この食事時間と衛生状態の管理こそが、矯正治療の成功の鍵を握っていると言えるでしょう。

適切な食事管理が治療成功に与える影響

矯正治療期間中に適切な食事管理を怠った場合、以下のような問題が生じる可能性があります。

・虫歯・歯周病のリスク増大

・装置の破損・変形

・治療期間の延長・治療効果の低下

マウスピース矯正における食事前の注意点

矯正器具の取り扱い

マウスピース矯正における食事前の注意点:マウスピースの付け方・外し方(清潔な手で行う)

・正しい外し方

マウスピースを外す際には、奥歯の内側から徐々に外していきます。

マウスピースの外し方1(左右奥歯の内側から)

手順:
1.清潔な手で奥歯の内側からマウスピースを浮かせる
2.左右交互に奥歯から前歯にかけて少しずつ外していく
3.前歯部分を最後に外す( ← 前歯から無理に外して、割れるのを避けるため )

マウスピースの外し方2(最後に前歯部を取り外す)

外す手順は、アタッチメントがついている場合も、上の歯も下の歯も同様です。

マウスピースの取り外しが難しい場合には、「アライナーリムーバー」などの専用器具を使用して、安全に取り外すようにしましょう。

・保管方法など

食事中は必ずマウスピースを外さなければなりません.  その際、必ずマウスピースを専用ケースに保管するように習慣づけましょう。ティッシュに包んで放置したり、カバンやポケットにそのまま入れたりするのは、装置を紛失したり細菌が繁殖したりする危険性があります。

保管のポイント:

  • 必ず清潔な専用ケースを使用する
  • 高温多湿な場所での保管を避ける

マウスピース矯正における食事中の注意点

マウスピース矯正における食事中の注意点(糖質)

食事時間の管理

マウスピースの着用時間は1日に20〜22時間程度とされています。

前述した通り、食事の際には必ずマウスピースを取り外していただきます。ですが、食事には2〜4時間当てることができますので、矯正中でも3食をしっかり摂っていただくことが可能です。

1回あたりの食事時間に厳密な規定はありません。しかし、長時間マウスピースを外していると、歯が元の位置に戻ろうとする力が働き、治療効果が低下する可能性も考えられます。焦る必要はありませんが、食事を十分に楽しみつつ、食べ終わったら速やかに口腔内のケアを行い、適切にマウスピースを着用しましょう。

飲み物

食事の際はマウスピースを外しましょう。
人間の咀嚼する力は非常に強く、マウスピースの破損・変形の可能性が高まります。
どうしてもマウスピースを装着したまま飲み物を飲む場合は以下の点に注意しましょう。

【注意点1】温度熱すぎる飲み物はNG!特に60℃以上は要注意!(耐熱温度の関係)
→マウスピースの変形・破損の原因になります
【注意点2】色素沈着着色しやすい飲み物はマウスピースを外して飲む水・プレーンソーダ・白湯は気にせず摂取可能。お茶も機能的に問題ありませんが、着色は多少つきます。
→アタッチメント・歯・マウスピース本体への着色の可能性があります
(例:コーヒー・緑茶・赤ワイン等)
【注意点3】糖分糖質が多く含まれる飲み物は避ける
→虫歯の原因になる※もし飲んでしまった場合は、すぐに口腔ケアを行う

マウスピース矯正における食事後の注意点

マウスピース矯正における食事後の注意点

歯磨きの重要性

食事後は、すぐにマウスピースを着用するのではなく、必ず歯磨きを行ってから装着しましょう。食べカスや細菌がマウスピースと歯の間に残ったままの状態は、虫歯や歯周病の原因になります。

歯磨きのポイント:

  • フッ素入りの歯磨き粉を使用
  • 歯間ブラシ・フロス・舌ブラシの併用
  • 外出時など歯磨きが難しい場合、携帯用のマウスウォッシュを活用

矯正器具の取り扱い

・装置の清掃方法

マウスピース自体を清潔に保つ必要があります。

  1. 流水で軽くすすぐ
  2. 柔らかい歯ブラシで優しく清掃
  3. 専用の洗浄剤を使用

※熱湯は使用しないこと(破損・変形の原因)

※洗浄剤の代わりに歯磨き粉を使用しないこと(研磨剤でマウスピースに傷がつく)

・装着時の注意点

 マウスピースに汚れ・破損が無いか確認する

 マウスピースの汚れが目立つ場合は、必ずもう一度洗浄を行って清潔な状態にしてから着用しましょう。万が一破損した際は、自己判断で次のアライナーに移行せず、必ず歯科医院へご相談ください。おひさま脳神経外科・歯科では患者様お一人おひとりのお悩みに寄り添い、最適なご提案を行っております。どうぞお気軽にご相談下さい。

 マウスピースの上下の確認する

マウスピースの上下を間違えて装着すると、破損・変形の原因になります。
インビザラインでは、上顎用は「U」、下顎用は「L」と刻印されていますが、形状にも特徴がありますので見分けはつきやすいでしょう。

  ✓ 「U(Upper)」上顎用 → 前歯部分が大きいマウスピース

  ✓ 「L(Lower)」下顎用 → 前歯部分が小さいマウスピース

 マウスピースは歯に密着するように着用する

マウスピースは、外すときと逆の手順で、前歯から奥歯に向かって装着します。

装着時に多少の圧迫感を感じる程度に、歯列にぴったりと密着させなければなりません。なぜなら、歯に正しい力が加わらず、十分な治療効果が得られない可能性があるからです。矯正を始めたばかりのお子様などは鏡を見ながら、または親御さんに確認してもらいながら、正しい付け方を実践しましょう。

指を使わず、噛んで無理にマウスピースを歯に密着させようとすると装置が破損する場合があります。「アライナーチューイ」というロール状のシリコンゴムなどを利用して、安全に装着しましょう。

よくある質問とトラブル

マウスピース矯正における食事に関するよくある質問とその答え

Q:外出先で歯磨きができない場合は、どうしたらいいですか?

→ A:歯磨きができない場合、最低限の口腔ケアとして口をすすいでからマウスピースを装着してください。帰宅後に、必ず歯磨きを行うようにしてください。可能であれば、携帯用の歯磨きセットやマウスウォッシュを持参することをお勧めします。

Q:食事中にマウスピースを紛失した場合はどうしたらいいですか?

→ A:速やかに歯科医院に連絡し、指示を仰いでください。自己判断で次のアライナーを着用したり、マウスピース矯正を中断したりしないようにしましょう。新しいマウスピースに作り直す場合、完成するまでの間、治療が中断される可能性があります。

Q:どうしても長時間の食事になってしまう場合は、大丈夫ですか?

→ A:特別な場合は問題ありません。しかし、普段の食事時間はしっかりと管理し、装着時間を適切に確保するように心がけましょう。

まとめ(結論)

マウスピース矯正中の飲食には特別な注意が必要です。

間違った食事の仕方や自己判断は治療効果を下げるだけでなく、マウスピースの破損・変形、更には虫歯や歯周病といった様々な問題につながる危険性が潜んでいます。

本記事では、食事前・食事中・食事後の3段階に分けて、注意点やケアの手順といった実践的な内容を詳しく説明しました。マウスピース矯正を成功させるための食事管理を実践し、理想の歯並びを実現させましょう。