
「出っ歯が気になるけど、ワイヤー矯正はしたくない。」
「取り外しできるマウスピース矯正で、出っ歯の矯正治療は可能なの?」
このようなお悩みや疑問をお持ちの方も多いでしょう。結論から言うと、出っ歯の程度や原因によって治療の可否が決まります。
本記事では出っ歯の基本的な知識、マウスピース矯正で治せる出っ歯の条件、そして治らない場合の対処法まで、分かりやすく解説しています。
マウスピース矯正は、透明なプラスチック製のマウスピースを段階的に交換することで、少しずつ歯を理想的な位置に移動させる治療法です。

出っ歯は、「上顎前突」と言われ、一般的には上の前歯や上顎が通常より前方に突出している状態を指します。出っ歯は発症要因によって大きく3つのタイプに分類できます。
✓ 骨格的な原因による出っ歯
✓ 機能的な要因による出っ歯
✓ 歯性の要因による出っ歯
では、具体的にどのような原因で出っ歯が発生しているのか、見ていきましょう。
| 顎の骨の問題 | ・ 上顎の過成長 ・ 下顎の劣成長 |
| 種類 | 疾患 | 口腔習癖 |
|---|---|---|
| 後天性疾患 | ・鼻咽腔疾患: 【例:鼻閉塞、アデノイド、扁桃肥大など】 気道が閉塞されるため、鼻呼吸の代わりに口呼吸が行われることで、上顎前突が助長されることがある。 ・外傷・口腔腫瘍 | ・ 指しゃぶり ・ 舌癖 ・ 口呼吸 ・ 舌突出癖 ・ 噛爪癖 ・ 噛唇癖 など |
| 先天性疾患 | ・Turner(ターナー)症候群: 新生女児の2500人に1人の頻度で発症する染色体異常。 軽度の上顎前突が見られる事がある。 ・Pierre Robin(ピエールロバン)症候群: 下顎が小さい又は後退して、相対的な上顎前突になる。 |
| 歯の傾斜 | ・ 上顎前歯の唇側傾斜 ・ 下顎前歯の舌側傾斜 | ||
| 永久歯(下顎第一大臼歯)の抜歯・欠損・早期喪失 | ・ 失った永久歯の隣在歯(下顎の第二大臼歯と第二小臼歯)が、 空いたスペースに傾斜することで上顎前突を助長することがある | ||
| 歯の移動による歯並びの乱れ | ・ 歯周病による歯の移動 ・ 歯ぎしり・食いしばりによる歯の移動 | ||

ほとんどの出っ歯(上顎前突)はマウスピース矯正によって治療可能です。
ただし骨格性の場合は、手術が必要なケースもあります。

出っ歯に対するマウスピース矯正にかかる費用は、症例の重症度や複雑さ、治療期間によって変動します。また、部分矯正か全部矯正か、など治療方針によっても大きく費用が異なってきます。
一般的な出っ歯の矯正治療は「自由診療」に分類されるため、保険適用外です。ただし、以下の場合は矯正治療が保険適用となる可能性があります。

出っ歯治療の目的で行ったマウスピース矯正によって更に出っ歯になることは、確率的に低いです。しかし、マウスピースの取り扱いや装着状態に不備がある場合、予測した治療効果が得られない場合があります。ご自身で判断せず、歯科医師と相談して、最良の治療を選択しましょう。
出っ歯は「不正咬合」のうちの1つに分類されます。
不正咬合とは、顎や顔面、歯周組織、歯の形態や機能に異常がある正常な咬合ではない状態を指します。不正咬合は治療せずに放置することで様々な障害を引き起こす可能性があります。
マウスピース矯正で出っ歯を効果的に治療するためには、以下の事に注意しましょう。


出っ歯には様々な種類が存在します。出っ歯の原因によっては、マウスピース矯正で出っ歯を治すことが可能です。患者様のお悩みがどのような原因によって引き起こされているのか、まずは歯科医院でしっかりと検査して調べることが必要です。
おひさま歯科では、経験豊富な歯科医師による徹底した矯正治療を提供しております。お困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。