Ohisama Note

おひさまノート

歯について 2025.08.30

マウスピース矯正とワイヤー矯正の違い・デメリットを徹底解説!

目次

歯科矯正(ワイヤー矯正)

近年、目立たない歯科矯正として注目を集めているマウスピース矯正。しかし、「デメリットはないの?」「従来のワイヤー矯正とはどう違うの?」と疑問に思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

この記事では、マウスピース矯正の隠れたデメリットから、ワイヤー矯正との詳細な比較まで、矯正治療を検討している方が知っておくべき重要な情報を包括的にかつ分かりやすく解説しています。

マウスピース矯正とは

マウスピース矯正についての画像

マウスピース矯正は、透明な合成樹脂素材の歯列矯正装置(アライナー)です。

患者様の歯型を機械に取り込みます。

理想の歯列に向けた3Dシミュレーションを作成し、段階的な歯の移動を計画します。

★ 1日20時間程度の着用       

★ 約1週間毎に新しい装置に取り換える

→上記の2点を想定して、段階的に歯の移動が行えるような形態の異なる矯正装置を作成します。

代表的なマウスピース矯正装置 

インビザライン

「インビザライン・システム」は、1997年に米国企業アライン・テクノロジー社により開発され、1999年から矯正市場に導入されました。「クリアチェック・ソフトウェア」によって視覚的に歯の移動方法を明確に提示できます。また、矯正に適した素材・デザインが提供されており、歯の移動の精密なコントロール・予測に応じた対応が可能です。

2023年3月時点で、世界各国で広く提供され、1500万人以上がインビザラインによる治療を受けていると報告されています。

マウスピース矯正とワイヤー矯正の比較

ワイヤー矯正についての画像

矯正方法によって、患者様の生活に与える影響が異なります。比較する項目は以下の7つです。

それぞれの特徴を理解して、ご自身のライフスタイルに合う治療選択を行いましょう。

項目マウスピース矯正ワイヤー矯正
 審美性★★★★★  透明で目立たない ★★☆☆☆  金属やワイヤーが目立つ
 取り外し★★★★★  自由に着脱可能★☆☆☆☆  固定式
 アレルギー対応   ★★★★★  金属アレルギー対応      ★★★☆☆  アレルギー非対応なものが多い   
 治療期間          症例の重症度によって変動
 痛み・不快感★★☆☆☆  弱い★★★★☆  強い
 清掃性★★★★★  取り外して歯磨き可能       ★☆☆☆☆  治療中に虫歯と歯周病になるリスクが高くなる
 日常生活への影響    ★★☆☆☆  少ない★★★★★  大きい

マウスピース矯正の5つのデメリット

1.自己管理の負担・影響が大きい

✓ 装着時間の厳守が必要

  • 1日20時間程度の装着が必須
  • 食事・歯磨き以外は常時装着
  • 装着時間が不足することで、治療効果の低下や期間延長
  • 患者の協力度に大きく依存

2.初期の違和感・痛み

✓ 装着初期の違和感・痛み

  • 歯の圧迫感や痛み
  • 口の中の異物感

3.紛失・破損リスク

✓ よくあるトラブル

  • 外出時の置き忘れや紛失
  • 誤った洗浄方法による変形や破損

✓ リスク回避策

  • マウスピース専用ケースでの保管
  • 破損時の迅速な歯科医院への相談

4.口腔ケアの必要性が高くなる

✓ 口腔ケアの手間

  • 食後の歯磨き(特に着色リスクの高いものは摂取後に必要)

5.費用面での考慮

✓ 初期費用の高さ

  • 保険適用外

✓ 追加費用の可能性

  • 虫歯・歯周疾患の治療費
  • 後戻り防止用の装置(保定用装置)の費用
  • 後戻りの際の治療費用

まとめ(結論)

歯科関連の画像

マウスピース矯正は多くのメリットを持つ矯正治療です。しかし、デメリットも存在します。特に自己管理の必要性などは事前に理解しておく必要があります。

本記事でお示しした「ワイヤー矯正との比較」からも分かるように、それぞれの矯正治療には各々の得意分野があり、患者さんの口腔状態、ライフスタイル、費用対効果、経済的な考慮、といった様々な方面を歯科医師と共に検討し、最適な治療方法を選択することが、より良い歯並びと口腔状態をもたらします。