Medical Column

医療コラム

医療コラム 2024.10.02

脳ドックってどうして必要なの?また受けた方がいい人とは?

目次

脳の病気は、手足の麻痺などの重い後遺症を残すことや、
時には命に関わることもあります。

生活習慣を要因として発症することの多い脳疾患は、
初期症状が乏しく見落とされることが多いのが特徴です。

早期発見・早期治療がなによりも重要となるため、
家族に脳の疾患に罹患した方がいる、タバコを吸う、
味の濃い食事を好んで食べるという方は、脳ドックを受けることを
おすすめします。

今回の記事では、脳ドックにかかる費用、検査の内容、
受ける際の注意点などをわかりやすく解説していこうと思います。

脳ドックとは

(画像:おひさま脳神経外科 MRI・MRI室内)

脳の病気は、その前段階では自覚症状が出にくく、一旦発症してしまうと
後遺症や命の危機にもつながることがありますので、早期発見が重要です。

脳ドックは、早期発見と予防を目的とした日本独特の予防医学です。

脳ドックでは、脳や脳血管の画像検査等を行います。

健康診断としては人間ドックがありますが、通常の人間ドックには
脳の検査は含まれておらず、脳を調べるためには別に脳ドックが必要になります。

このため人間ドックだけのデータから脳の病気を見つけることは
難しいといえます。

脳ドックの画像検査には主にMRIを用います。

MRI検査は強力は磁石でできた筒の中に入り、
強い「磁場」とラジオに使われるような「電波」によって
人体の断層画像を撮影する検査です。

CTやレントゲンと違い、X線を使用しないため放射線被ばくの
心配はありません。

また、MRIでは造影剤を使用しなくても、脳の血管の撮影ができます。

脳ドックを受けていただくと、未破裂脳動脈瘤や脳血管の動脈硬化、
脳腫瘍、脳の萎縮などが見つかることがあります。

これらの病気を初期段階で見つけられれば、
必要に応じて生活習慣の改善などの対策を取ることや、
早期治療に結び付けることが出来ます。

他のクリニックとは違う!
おひさま脳神経外科の脳ドックの特徴とは

〇脳ドック判定とその後のケアを同一クリニックで出来る!

脳神経外科専門医である院長が、検査結果を判定し、
当院でその後のケアも提供しますので、安心して
脳ドックを受けていただけます。

多くの脳卒中や脳腫瘍を実際に治療してきた臨床経験にも基づいて、
それぞれの患者さまに合った治療方針の提案や生活習慣改善の
ポイントなどをお伝えします。

もしも病気や異常が見つかった場合でも、生活習慣病の対策や
脳卒中予防の治療を当院でそのまま受けていただくことが可能です。

しばらく経過を見ていく方針となった場合も、
追跡のMRIは保険診療で受けていただきながら、適切な
治療タイミングをご提案します。

〇医科歯科連携によるトータルサポート

医科歯科連携のクリニックであることが当院の特徴です。

「体と脳の健康はお口から」をテーマにしており、脳神経外科・歯科
それぞれの視点から健康の維持・向上をサポートしていきます。

MRIの結果判定にはお時間をいただくこともありますので、
待ち時間を利用して歯科受診を受けられることもおすすめです。

定期的な検査で適切にケアしていくことで、全身の病気予防へと
つながります。

〇地域の医療機関とも積極的に連携している

患者さまの病状に応じて、手術や専門的な検査・治療が望ましいと
判断した場合は、器官病院の脳神経外科や脳神経内科へ、
適切にご紹介します。

〇認知症の発症予測が可能なAI診断も!

オプションで、認知症がご心配な方には3年後のアルツハイマー型認知症の
発症予測が可能なAI診断もおすすめしています。

健康増進の取り組みへのきっかけにしていただければと考えております。

脳ドックでわかる病気には何がある?

脳ドックで見つかる主な病気には、脳血管の動脈硬化・狭窄や脳動脈瘤、
脳腫瘍などが挙げられます。

もしも脳ドックで病気が見つかったとしても、すぐに手術が必要と
なることは稀です。

多くは内服治療、もしくは治療を必要せず画像による経過観察で
済むものです。

また、ほとんどの場合は生活習慣の改善や、高血圧・糖尿病・高脂血症などの
持病をお持ちの方はその適切な治療を受けていただくことが優先となります。

脳ドック検査を受けた方がいい人

このような症状・生活習慣の方に脳ドックをおすすめします。

・50歳以上の中・高年の方で、脳の検査を一度も受けたことがない方

・喫煙される方・過去に喫煙していた方

・ご家族(親や兄弟など)が脳出血・脳梗塞・くも膜下出血などの
 脳卒中になった方
(ご家族がくも膜下出血になった方がおられる場合は、
 ご本人が20~40歳代でも一度は検査を受けておくことをおすすめします)

・コレステロールや中性脂肪が高い方・これらの治療を受けている方

・血圧が高い方・高血圧症の治療を受けている方

・肥満気味の方

・糖尿病をお持ちの方

これらの要因は「危険因子」と呼ばれています。

危険という言葉がついていますが、すぐに危ないというわけではなく、
将来的に病気になる可能性が高い要因のことを指します。

脳ドックを受診できない可能性のある方

MRI・MRAは強い磁場の中で行われるので、
場合によっては受診できないこともあります。

以下のような方は、検査を受ける前に注意点を確認し、医師に相談しましょう。

・心臓のペースメーカーなど、体内に埋め込み型の医療機器がある方

・刺青(タトゥー)やアートメイクをしている方

・過去の手術などで体内に金増がある方
 (チタン製等であればMRI可能です)

・磁性体のインプラントを埋め込んでいる方

・妊娠中・妊娠の可能性がある方

・閉所恐怖症の方

脳ドックを受ける際の注意点

脳ドックは主にMRIを用いて検査をします。

そのため脳ドックを受ける際の注意点は、MRI検査を受けるときの
注意点と同様です。

・金属類の持ち込み禁止

・メイクを落とす、コンタクトレンズ(カラーコンタクト)を外す

・義歯や入れ歯の使用など

このほかにも注意していただきたいものがありますが、
今回の記事では省略させていただきます。

このほかの注意点、また検査の流れ等は、当院のホームページの
【脳神経外科でMRI検査する前に知っておいてほしい事】という
医療コラムに詳しく解説したものがあります。

おひさま脳神経外科・歯科の脳ドックコースのご案内

〇迅速コース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ¥19,000

【頭部MRI・頭部MRA(MRIでの血管撮影)】

所要時間:40分

50歳未満で、特に生活習慣病のない方が、とりあえず脳のMRIを撮影しておきたい、
という場合におすすめです。

MRAは頭部のみですので、脳動脈瘤があるかどうかを調べるなど、
頭部の血管だけの観察をご希望の方に合ったコースです。 

〇基本コース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・¥23,000

【頭部MRI・頭部と頸部のMRA(MRIで血管撮影)】

所要時間:50分

MRAは頭部と頸部の両方を撮影します。

頸部の頸動脈には動脈硬化を起こして血管が細くなる状態が
起きやすいことがありますので、高血圧症・糖尿病・高脂血症・喫煙習慣の
ある方・50歳以上の方はこのコースをおすすめいたします。

〇脳血管コース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・¥30,000

【基本コース・頸動脈エコー・動脈硬化検査(脈波検査)】

所要時間:80分

頸動脈エコーや動脈硬化検査を加えることで、より詳細に脳血管の
動脈硬化の状態を評価できます。

MRIによる血管撮影のMRAは、血管の中を流れる血液の形を
見えるようにしたものになります。

実は、MRAでは血管の壁を詳しく見ることは難しいです。

動脈硬化を起こすと血管の壁は厚く・硬くなっていきます。

頸動脈エコー(超音波)では血管の壁を観察し、
動脈硬化の程度をしっかりと評価できます。

基本コースと同様に生活習慣病のある50歳以上の方、
特に脳卒中家系・心臓病家系の方におすすめです。

〇おひさまコース・・・・・・・・・・・・・・・・・¥100,000

【基本コース、頸動脈エコー、動脈硬化検査(脈波検査)
脳萎縮評価・認知症リスクAI診断、脳卒中リスク評価の血液検査、
心電図による不整脈チェック、パルスアナライザーによるストレスチェック】

所要時間:120分

当院オリジナルのフルコースです。

MRIは基本コースの撮影に、脳萎縮評価・認知症リスクAI診断の
すべてを盛り込んでおります。

また、頸動脈はエコーでも評価します。

動脈硬化検査(脈波検査)・脳卒中リスク評価の血液検査・心電図
による不整脈チェック・パルスアナライザーによる

ストレスチェックをいたします。

当院ならではの歯科検診もコースに含めております。

さらに、当院には管理栄養が在中しているため、
管理栄養士による食事・栄養指導も受けられるフルコースとなっております。

50歳以上の働き盛りの方で、脳に関わることをしっかりと
調べておきたい方におすすめです。

お時間が検査・説明を含めますと2時間ほどかかりますこと、
ご了承ください。

オプション検査(価格はすべて税別です)

〇脳萎縮評価オプション・・・・・・・・・・・・・・・・¥4,000

現時点でのアルツハイマー型認知症の可能性を評価します。
主に50歳以上の方が対象です。

検査内容はVSRAD®となります。

VSRAD®は海馬や海馬傍回などの記憶に関わる脳の部分が
萎縮してないかどうかを、健常な方々から作成したモデル脳のデータと
コンピューター解析で比較して判定する検査です。

もの忘れが少し気になる、という方におすすめです。

〇認知症リスク検査オプション・・・・・・・・・・・・・¥8,000

3年後のアルツハイマー型認知症の発症予測が可能な
ERISA社のAI診断です。

主に50歳以上の方が対象です。

画像解析には30分ほどかかります。

匿名化した画像データをERISA社(島根県松江市)にオンラインで
送信し、画像解析していただくためです。

画像解析の間、脳ドックのコースによっては頸動脈エコー等、
MRI以外の検査を受けていただき、なるべく待ち時間がないように致します。

認知症にならないために今のうちからできることがあれば知りたい!
といった方におすすめです。

病院の選び方

★職場や自宅から近い通いやすい場所を選ぶ

★受診したいコースや検査項目がある医療機関

★かかる費用と予算が見合っている

★施設環境/雰囲気の良さ、設備が整っている

脳ドックを受けるなら、
ぜひおひさま脳神経外科・歯科へ!!

おひさま脳神経外科・歯科クリニックでは、院内全体をバリアフリー化
しており、車椅子の患者さまや足腰が悪い方にも安心して受診していただけます。

また、保育士が在籍しており、キッズスペースでは安心してお子様を
お預けすることができます。

子育て中のママさん・パパさんにも安心して受診していただけます。

はじめて当院を受診される方はWeb予約をお願いします。

以前受診したことがある方は、お電話にてご予約ください。

脳神経外科082-569-5728