頭痛が長く続くのは異常なことではありません。頭痛はさまざまな原因で頭が痛くなりますが、実は頭痛の頻度や持続時間、痛みの強さはお一人お一人異なります。中には数週間~数ヶ月にわたって、一日に何度も頭痛発作を自覚するケースもあります。
本記事では頭痛の種類別に痛み方頻度や持続時間をまとめました。合わせて対処法や受診すべきタイミングも解説しています。
長時間・長期間続く頭痛に悩んでいる方、受診の目安を知りたい方、症状に不安を抱えている方は本記事を最後までお読みください。
「頭痛が長時間・長期間続くのは大丈夫?」と、不安に思う方も多いでしょう。
実は頭痛にはさまざまな種類があり、痛みが続く時間や期間は原因やお一人お一人の体調によって違いがあります。ここでは、代表的な次の6つの頭痛について痛みが続く時間や期間について解説します。
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片頭痛は、頭の片側もしくは両側のこめかみや側頭部がズキズキとかなり強く痛むだけでなく、吐いたり寝込んだりしてしまう人もいるくらいつらい頭痛です。頻度は月1~2回多くて週1~3回程度で、痛みは数時間~72時間続きます。慢性片頭痛の場合には、もう少し頻度が多く長く続くケースもある比較的長時間・長期間続くタイプの頭痛です。
緊張型頭痛は、ストレスに対する痛みへの反応の変化や、首・肩への血流が悪化し乳酸などの疲労物質が蓄積したために神経を刺激して発症する頭痛です。痛み自体は我慢できないほどではないのですが、鈍い痛みが数時間~数日続いたり、よくなったり悪くなったりを繰り返すタイプの頭痛です。
群発頭痛は目の奥がじっとしていられないくらい、かなり強く痛みます。頻度は数ヶ月~数年に1度の割合ですが、突然発症し、一度発症してしまうと、数週間~数ヶ月間毎日同じ時間帯に我慢できないほどの頭痛に襲われる長期間続くタイプの頭痛です。
痛み止めを頻回・多量に飲んでいると、薬剤の使用過多による頭痛(MOH: medicine overuse headache)をおこしてしまうことがあります。薬の飲みすぎが原因の頭痛は痛みの強さや程度は、お一人お一人異なります。
なお一般的に痛み止めを月10日~15日以上内服することを3か月以上続け、その結果頭痛が頻回にある場合を薬剤の使用過多による頭痛といい、痛み止めを飲めば飲むほど頭痛がひどくなるタイプの頭痛です。
女性ホルモンの1種であるエストロゲン(卵胞ホルモン)は、生理の終わりから排卵にかけて増え、排卵すると急激に減る特徴があります。エストロゲンが急に減るときに、脳内のセロトニンやカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)という神経伝達物質のバランスも変化します。その結果、脳の血管が拡張したり、神経に炎症がおこったりして頭痛を自覚するのです。
別名、月経時頭痛ともいい、痛みを感じる時間が長く、吐き気などの症状を伴う人も少なくありません。また、痛み止めも効きにくく少し厄介なタイプの頭痛なのです。
脳の病気が原因で、脳自体や血管・神経が圧迫されるために痛みを生じるケースがあります。具体的な病気には以下があります。
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頭が割れるような激しい頭痛が続く場合や、違和感程度の軽い頭痛が続く場合など、お一人お一人症状が異なります。脳の病気が原因の頭痛は痛み止めを服用しても症状は軽くならないだけでなく、痛みは長時間続く傾向があります。
痛みの持続時間や期間は頭痛によってことなります。では、長時間・長期間頭痛が続いたときはどうすればよいのでしょう。ここからは、頭痛の種類別の対処法を紹介します。
残念ですが2024年時点で、頭痛(片頭痛)が絶対に治る薬や治療方法はありません。そのため片頭痛の発作がおこりにくいように、ストレスを溜めないようにし、規則正しい生活を心がけ体調を整えるようにしましょう。
片頭痛の症状が軽いときには痛み止めを服用したり、急性期治療薬のトリプタン製剤や片頭痛予防薬を使用して片頭痛をおこりにくいようにしたりします。
なおどのような治療方法が最適かは、痛みの強さや頻度・持続時間・期間によってことなります。
片頭痛の治療方法については「【意外と知らない】頭痛(片頭痛)の原因・診断・治療・予防方法【専門医が解説】」で解説しています。片頭痛の治療について、もっと詳しく知りたい方は当院へお気軽にお問い合わせください。
緊張型頭痛を改善するためには、心や体の緊張をほぐす必要があります。具体的には、ストレスを解消したり、同じ姿勢を避けストレッチや運動で筋肉の緊張をほぐしたりします。
スマートフォンやパソコンを長時間同じ姿勢で操作していると、緊張型頭痛を生じやすくなりますので、体勢や作業時間に気をつけるようにしたいですね。
群発頭痛は、痛み止めの服用だけでは劇的な症状緩和が期待できません。頭痛発作がおこったときには酸素吸入をしたりスマトリプタンの皮下注射をしたりするなど、対症急性期療法と予防療法をうまく組み合わせる必要があります。脳神経外科や脳神経内科、頭痛外来などを受診し、適切な治療を受けましょう。
薬の飲みすぎが原因の頭痛を改善するためには、同じ頭痛薬を飲み続けることを避けたり、飲む頻度を減らしたりしましょう。
また頭痛薬を繰り返し飲んでも効果が実感できないときは、薬が合っていないのかもしれません。医療機関を受診し原因を再検索し、あなたにあった治療方法や痛み止めを見つけるとよいでしょう。
女性ホルモンバランスの乱れが原因の頭痛は、痛み止めよりも急性期治療薬(トリプタン製剤)で症状の緩和が期待できます。
急性期治療薬は頭痛を引き起こす原因になっている神経や血管の働きを抑えるだけでなく、頭痛を引き超す原因物質のCGRP分泌を抑制する効果もあります。
トリプタン製剤は錠剤・注射薬・点鼻薬などさまざまなタイプの薬が販売されていますので、医師とよく相談しながら使いやすい製品を選択するとよいでしょう。
病気が原因の頭痛は、早期の診断・治療が頭痛の改善にかかせません。頭痛が慢性化しているだけでなく、手足のしびれやめまい・吐き気などほかにも気になる症状がある方は、速やかに医療機関を受診してください。
頭痛が続くとき、どのようなタイミングで受診すべきなのでしょうか?脳神経外科専門医が受診すべき3つのタイミングを紹介します。
いままでに経験したことのない激しい痛みが続くときは、脳や脳の血管に何らかの病気や異変が起こっているサインかもしれません。
我慢したり、痛み止めで誤魔化したりしていると、後遺症が残ったり命に関わったりするケースもありますので、できるだけ速やかに受診してください。
つらい痛みが長時間・長期間続いて、仕事や学校を休みほどつらいときは我慢せず、原因や症状に合わせた薬を適切に使用することで症状の緩和が期待できます。
最近は痛み止め以外にも頭痛を起こりにくくする薬や、頭痛の原因を改善する治療薬などさまざまな薬があります。
日常生活に影響を及ぼすような頭痛にお悩みの方はぜひ医療機関の受診をご検討ください。
痛み止めが効きにくくなったと感じたり、飲む量が増えたりしたら、もしかすると飲んでいる痛み止めが合っていないのかもしれません。
実は頭痛の種類や原因によっては、痛み止めでは十分な効果を実感できないケースがあります。さらに、痛み止めを飲みすぎてしまうと頭痛の原因になってしまうことも……。
痛み止め以外の頭痛治療薬で、劇的に症状が改善した患者さんもいますので、薬が効きにくくなったり、飲む量が増えたりしたときは医療機関の受診をおすすめします。
頭痛が長時間・長期間続くとつらいだけでなく、仕事や勉強・日常生活に支障をきたしてしまうケースが少なくありません。痛み止めで対処できる場合もありますが、効果がないタイプの頭痛もあります。さらに痛み止めを服用しすぎてしまうことで頭痛を招いてしまうケースもあるため、原因や症状に合わせた専門的な治療が必要です。
おひさま脳神経外科・歯科クリニックは「医科」と「歯科」の2つの視点から、お一人お一人の頭痛の改善を目指しています。院内全体をバリアフリー化しており、車椅子の患者さんにも安心して受診いただけます。
また保育士が在籍するキッズスペースでは、無料でお子様をお預かりしていますので、子育て中で頭痛にお悩みのママ・パパにも、安心して受診していただけます。
入院や手術などより詳細な検査・治療が必要な場合には、提携する以下の医療機関をご紹介いたします。
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