Medical Column

医療コラム

医療コラム 2024.05.30

頭痛と気圧の関係について【なぜ気圧の変化で頭痛が起きるの?】

雨の日や雨が降る前に頭が痛くなった経験はありませんか?

寒暖差をはじめとする、天気や気圧、湿度など、気象の変化によって
起こる不調のことを気象病と呼んでいます。

気象病の症状はさまざまで、頭痛やめまい、耳鳴り、関節痛、古傷の痛みなどが挙げられます。

天気痛症状の第1位は頭痛です。

今回は、天気や気圧の変化で起こる頭痛に注目して、症状や発生のメカニズムについて
解説をしていきます。

加えて、頭痛が起きたときに痛みを軽減するための方法や対処法、予防のために日常生活で
気をつけることも解説していこうと思います。

気象病で悩む人の割合は? 

気象病で悩む人の割合は?

【天気痛調査2023 天気痛を持っていますか?男女割合

https://weathernews.jp/s/topics/202306/080115/】

まずは、どれくらいの人が天気痛で悩んでいるか知っておきましょう。

このグラフから分かるように、「はい」または「持っている気がする」と回答した方が
男女合わせると7割近いことが分かりました。

多くの方が天気痛の自覚症状を持っていることが分かります。

性別に分けて見てみると、女性で「はい」または「持っている気がする」と回答した方は
8割近くいることが分かります。

男性は、5割程度と女性に比べると少ないことが一目瞭然です。

特に気象病になりやすい人ってどんな人?

先程も上のグラフで説明したように、女性は男性より天気痛に悩んでいることが分かり、
このことから女性は気象病になりやすいといえます。

そして、気象病に特に悩まされているのは月経のある女性です。

ホルモンバランスの変化に対応するためにも自律神経が働いているからです。

月経周期はさまざまなホルモンで調整されており、約1か月間にホルモンバランスが
変化しています。

そのホルモンバランスの変化に、気象の変化が加わることで、
自律神経の働きが過剰になってしまうのです。

また、更年期の女性もホルモンバランスが乱れやすくなっているため気象病が
起こりやすくなります。

他にも、小さなことが気になり過ぎてしまう方や、精神的なストレスが大きい方は
気象病になりやすいといえます。

特に気象病になりやすい時期もある!

天気や気圧の変化による頭痛は一年中起きる可能性があります。

そして人によって起きる状況も異なります。

どんなときに起こりやすいのか、あらかじめ知っておくことで対処もしやすいといえます。

注意が必要な天気や季節をまとめて紹介します。

  • 雨や雪の日
  • 天気が崩れる2~3日前
  • 天気が回復するとき
  • 前線が通過するとき
  • 気圧が急激に下がるとき、気圧が急激に上昇するとき
  • 台風シーズン、台風が近くを通るとき
  • 季節の変わり目(3~6月(梅雨)・10~11月)

時期が分かることで、薬の常備や毎日の過ごしかたなどがより良いものになるでしょう。

天気・気圧でどうして頭痛が起きるの?
【原因・メカニズム】

では本題の天気や気圧でどうして頭痛が起きるのか解説していきましょう。

身体の中には、気圧の変化を感じる器官があり、耳の奥の骨にある内耳がその役割を
果たしていると考えられています。

内耳は、聴覚と平衡感覚に関係する器官として知られています。

しかしそれ以外に、気圧のセンサーが備わっています。
例えば、天気が崩れて気圧が下がると、センサーが情報をキャッチしてそれが脳に
伝えられます。

気圧の変化は身体には負担となるため、脳にはストレスとして伝わり、
自律神経が乱れる要因となります。

自律神経の乱れが頭痛を引き起こす要因

上記で少し話したように、頭痛を引き起こす要因となるのは自律神経の乱れが関与しています。

まず、自律神経とは意思とは関係なく体内の環境を整える神経のことです。

血圧や呼吸、体温、消化、血液循環などの機能を自動的にコントロールしています。

自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」の2つから構成されています。

交感神経にはアクセルのような働き、副交感神経にはブレーキのような働きがあります。

〇交感神経

交感神経は身体を興奮させ、日中の活動をサポートする働きがあります。

心拍数を増加させたり、気管を拡張させたりすることで酸素を多く取り込み、
身体を動かしやすくします。

頭痛の原因の7割は緊張型頭痛です。

緊張型頭痛は、緊張した筋肉が神経を圧迫することで起こります。

交感神経が優位な場合、自動的に肩から首、頭部の筋肉が緊張しますので、
緊張型頭痛が起こりやすくなるのです。

〇副交感神経

副交感神経には身体を落ち着かせ、活動を抑制する働きがあります。

身体と心がリラックスしているとき・消化する時に優位に働きます。

心拍数を減少させたり、血圧を低下させたりして身体が休まる状態を整えます。

また、頭痛の原因の3割弱が片頭痛です。

片頭痛は脳の血管が一時的に膨張して周囲の神経を圧迫して起こります。

自律神経の観点からみると、片頭痛は交感神経優位の反作用(副交感神経反射)として
起こります。

緊張状態が続くと、交感神経優位の状態が長く続きます。

交感神経があまりに優位になりすぎると、反動で副交感神経が過剰に優位になります。

この時に血管が大きく拡張して片頭痛を引き起こします。

気象病の症状

気象病の症状としては、下記のようなものがものがあります。

低気圧や天気の悪い日にこのような症状があったら注意しましょう!

  • 片頭痛
  • 緊張型頭痛
  • 肩が凝る
  • 喘息
  • めまい
  • 耳鳴り
  • 全身の痛み
  • しびれ
  • イライラ、そわそわ感
  • 気分が沈む
  • 不安感

気象病の症状の予防を和らげる方法

気象病の症状を軽くするためには、日ごろから予防をしておくことで改善が出来ます。

簡単にいえば、生活習慣の見直しが重要になってくるといえます。

具体的な、生活習慣の見直し方を紹介していきます。

・規則正しい生活リズムをつくるための早寝早起き

・睡眠の質をあげる(寝る前にスマホを使わないなど)

・朝食をしっかりとる

・朝起きて日光を浴びる

・ストレスをかけすぎない

・定期的に運動をする(無理はしない程度の運動)

・1日3食正しいリズムでバランスよく食べる

・アルコールを控える

・鉄分を摂る

日光を浴びることで、体内にセロトニンが分泌されます。

セロトニンには、身体を活性化し記憶力や活動量を上げる働きがあります。

また、14時間すると、セロトニンは眠気を促すメラトニンというホルモンへと変換されます。

そして夜の10時~11時ごろに眠ることを繰り返すことで、身体のリズムが整います。

朝の早起きは身体にとてもいい影響を与えますので、みなさんも心がけてみてください。

気象病の対処法

気象病とは、どんな病気なのかわかってきたでしょうか?

気象病について理解が出来たところで、実際に症状が出ている場合、どうすればいいのか
解説していきます。

自宅や会社でもすぐにできる対処法もあるのでご参考にしてみてください。

・耳のマッサージ・ツボを押す

・症状記録を作成する

・薬を服用する

・気象病用の耳栓をつける

・着圧ソックスを履く

・朝ご飯をしっかり食べる

これらの対処法について、詳しく解説していこうと思います。

【耳のマッサージ・ツボを押す】

耳のマッサージでおすすめなのが、佐藤先生が考案した「くるくる耳マッサージ」です。

①親指と人差し指で両耳を軽くつまみ、上・下・横に、それぞれ5秒ずつ引っ張る

②耳を軽く横に引っ張りながら、後ろ方向に5回、ゆっくりと回す

③耳を包むように折り曲げて、5秒間キープする

④手のひらで耳全体を覆い、後ろ方向に円を描くようにゆっくりと回す。これを5回行う。

引用文献:1分でできる!くるくる耳マッサージ(画像より)

     (ウェザーニューズ気象病顧問アドバイザー・

     愛知医科大学客員教授・中部大学教授の佐藤純先生)

     https://weathernews.jp/s/topics/202008/290095/#google_vignette

もうひとつ、手軽に出来る対処法としておすすめなのがツボ押しです。

  • ツボ押し①「内関(ないかん)

1、手首の内側にあるしわの真ん中から指3本のところに親指をあてる

2、息を吐きながらゆっくり押し、 息を吸いながらゆっくり力を緩める

3、それを6~8回くり返す

  • ツボ押し②「厲兌(れいだ)」

1、足の人差し指の爪の外側に指をあてる

2、息を吐きながらゆっくり押し、息を吸いながらゆっくり力をゆるめる

【症状記録を作成する】

自身がどのように、どのくらい天気や気圧の影響を受けていることを把握し、客観的に示せるようになることが、対策で重要なことになります。

具体的には、天候と体調がどのように関係しているかを、日記やグラフにまとめて
記録しましょう。

難しい方は、メモ帳などにどんな時に頭痛が起きたのかを記載して起きましょう。

【薬を服用する】

  1. 抗めまい薬

気象病の症状は内耳への刺激が原因だといわれています。

そのため、内耳の感受性を和らげる作用のある抗めまい薬を使います。

飲むタイミングとしては、痛みが現れる前がいいです。

症状記録を作成し、自分の身体に関心を持つことで、痛みが出る前の前兆なども分かるように
なっていきます。

例えば、前兆としては「あくびの回数が増える」「軽い吐き気」などがあります。

また、前兆が分からない場合でも、症状記録をもとに天気が崩れる時は体調が悪くなりがちなど、自分の気象病のパターンに合わせて飲むことができます。

  1. 痛み止めの薬

気象病の大きな症状である頭痛の痛みが出てしまった場合は、痛み止めの薬を服用しましょう。

飲むタイミングとしては、痛みが出始めたときがいいでしょう。

薬の特性として、痛みが強くなってからでは、痛みピーク時に効果が発揮されないこともあります。

また、頭痛が起きるのが不安だからと痛みが起きるまえには服用しないようにしてください。

これを続けてしまうと、薬に依存してしまう恐れがあります。

  1. 漢方薬

気象病の症状が出にくい体質に根本から変えるために漢方薬を継続して服用することも
1つの手です。

むくみをとって水分代謝をよくする「五苓散(ごれいさん)」「柴苓湯(さいれいとう)」「半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)などが代表的です。

【気象病用の耳栓をつける】

気象病用耳栓とは、気圧の変化によって発生する不快感を軽減することができる耳栓です。

このような専門の耳栓は、100均など身近でお手頃に購入できるので試してみても
いいかもしれません。

【着圧ソックスを履く】

気圧が下がっている日に、頭痛だけでなく、むくみや冷えなどの症状も出やすいという人は
着圧ソックスを履いてみましょう。

日中、着圧ソックスを履くことで血液やリンパ液などの水分を足に溜まりにくくし、余計な水分を尿として排出するのを改善させます。

水分を出せば、頭痛やむくみなども解消されます。

【朝ご飯をしっかり食べる】

また、血糖値が下がると頭痛が出やすくなります。

血糖値を下げないよう工夫をすることが大切です。

朝ご飯をしっかり食べて、お昼は食べ過ぎないようにするのがいいです。

また、食事に関してだとビタミンB群を多く含む食材がおすすめです。

また、お肉でも血糖値を抑制できますが、手軽に摂るにはバナナやヨーグルトなどの乳製品、
発酵食品などがいいでしょう。

昼ご飯はコンビニでパスタやうどん、丼ものを食べるかたも多いと思います。

これらのような、炭水化物だけにならないように注意し、バランスよく食べるように
心がけましょう。

気象病で悩んでいる方は脳神経外科へ!

おひさま脳神経外科_受付

気象病は、薬や漢方などの服用で改善されます。

また、自分でもできる予防法もあります。

「どうにもならない」「我慢すれば治る」と諦めず毎日の生活をより良いものにするために
頑張りましょう!

どうすればいいのか一歩が踏み出せに方は、まずおひさま脳神経外科・歯科を受診してみて
ください。

当院は、日本脳神経外科学会専門医が診察を診察しており、非常勤で漢方薬を専門的に学んでいる日本東洋医学会専門医・日本内科学会認定医が診療しています。

また、おひさま脳神経外科・歯科は院内を完全バリアフリー化しており、車椅子の患者様にも
安心して受診していただけます。

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 当院は、待ち時間短縮のため完全予約制となっています。

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