Medical Column

医療コラム

医療コラム 2024.02.27

頭痛は何科?病院・診療科の選び方を症状別に解説

頭痛は多くの人が生涯に1度は経験したことがある症状で、日本人の4人に1人が慢性的な頭痛に悩んでいます。

ちょっと頭が痛いかな?という軽度のものから、痛みや吐き気で日常生活がままならないくらいの重度のものまで、程度や頻度はさまざまです。

対処方法も我慢する方や市販薬を服用する方、医療機関を受診する方など一人おひとりことなっています。

では、頭痛がつらく病院にいきたいときは何科を受診すべきなのでしょうか?本記事では、頭痛にお悩みの方が病院や診療科を選ぶポイントを症状別に解説します。

【頭痛の症状別】病院・診療科の選び方

頭痛の受診は何科?

ひとことで“頭痛”といっても、痛みの強さや痛み方は人それぞれです。
ここからは病院・診療科を選ぶポイントを、頭痛の症状別に解説します。

解説する代表的な頭痛の症状は、次の6つです。

  • 吐き気や手のしびれなどを伴う我慢できないくらいの頭痛
  • 頭が締め付けられるような頭痛
  • 頭がズキズキと脈を打つような頭痛
  • 頭の片側だけが、激しく痛む頭痛
  • 鼻水や鼻づまりを伴う頭痛
  • 皮膚にぶつぶつが出て、頭の片側・表面だけが痛い頭痛

なお解説する頭痛に当てはまらなくても、命にかかわるような病気が隠れている可能性はゼロではありません。頭痛以外にも体調に不安を感じたり、受診を悩んだりする場合には、早めの受診をおすすめします。

吐き気や手のしびれなどを伴う我慢できないくらいの頭痛

吐き気や痺れを伴う頭痛

吐き気や手のしびれなどを伴う我慢できないくらいの頭痛は、命にかかわる危険性が高い頭痛です。市販薬を飲んで様子を見たりせず、できるだけ急いで脳神経外科、脳神経内科もしくは救急外来を受診しましょう。

このような症状で疑われる病気は、くも膜下出血や髄膜炎、脳動脈解離など。そのほかにも、一部の脳腫瘍で我慢できないくらいの頭痛を自覚します。

くも膜下出血とは、くも膜という脳の表面の膜と脳の間にある血管が切れて出血した状態で、ほとんどは脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)という血管のコブの破裂が原因です。

くも膜下出血の頭痛は、突然今までに経験したことのない激しい頭痛で、時間が経っても症状が改善せず吐いたり意識を失ったりします。死亡率は50%ととても高く、命が助かっても多くの人は後遺症が残ってしまいます。
症状が現れてからできるだけ早く動脈瘤の再破裂を防がないと、命にかかわってしまうため早期の受診が必要です。

髄膜炎とは脳や脊髄をおおっている髄膜に、細菌やウイルス・カビなどが血液を介して侵入して炎症をおこした状態です。頭痛以外にも発熱や首が硬くて曲げられないなどの症状を伴ない、痙攣発作を起こしたり意識を失ったりするケースもあります。

脳動脈解離とは脳の動脈の血管の壁の中で出血したり、壁が割けてしまった状態です。頭の片側や後頭部の一部だけ、持続する激しい痛みを感じます。時間を問わず痛み、ずっと続くのが特徴です。また、くも膜下出血や脳梗塞の原因となることもゼロではないため、早期の診断・治療が必要な病気なのです。

頭が締め付けられるような頭痛

頭が締め付けられるような頭痛

頭が締め付けられるような頭痛を感じる方は、脳神経外科、脳神経内科を受診しましょう。
症状が軽い場合は頭痛診療も対応している内科や、かかりつけ内科への相談でもよいかもしれません。

頭が締め付けられるような頭痛は、緊張型頭痛の代表的な症状です。そのほかにも、頭全体や後頭部を締め付けられるような鈍い痛みや、頭に重いものが乗っているような痛みを感じることがあります。

痛みの強さはあまり強くはありませんが、数時間~数日繰り返して痛くなるケースと、持続的に毎日のように痛くなるケースがあります。

緊張型頭痛はストレスや首・肩・背中の筋肉の緊張、血流の悪化が原因で筋肉に疲労物質が溜まり、神経が圧迫されたために頭痛が生じています。

頭が締め付けられるような頭痛(緊張型頭痛)にお悩みの方は、医療機関を受診し診断・治療を受ける以外にも、ストレス解消や生活習慣の改善が症状緩和に欠かせません。医師と相談しながら頭痛の改善を目指しましょう。

頭がズキズキと脈を打つような頭痛

頭がズキズキと脈を打つような頭痛

頭がズキズキと脈を打つような頭痛を感じる方は、脳神経外科、脳神経内科を受診しましょう。症状が軽い場合は頭痛診療も対応している内科や、かかりつけ内科への相談でもよいかもしれません。

頭がズキズキと脈を打つような頭痛は、片頭痛(偏頭痛)の代表的な症状です。そのほかにも繰り返し痛みを感じて吐き気を伴ったり、痛みが強く寝込んでしまったり、勉強や仕事が手につかず寝込んだりしてしまうことが少なくありません。

吐くような強い頭痛が数時間~72時間続くだけでなく、月1~2回多くて週1~3回の頻度で痛くなるケースがあります。慢性片頭痛の場合には、もう少し頻度が多いケースがあります。

片頭痛がなぜおこるかはまだ解明されていませんが、においや光・音などの刺激で神経伝達物質の分泌のバランスが乱れたために、頭の神経や血管に炎症がおこり頭痛が生じると考えられています。

頭がズキズキと脈を打つような頭痛(片頭痛)にお悩みの方は、医療機関を受診し適切な治療を受けることで大幅な症状の改善が期待できます。

当院でおこなっている片頭痛の治療に関して、詳しくはこちらの記事をご参照ください。

【意外と知らない】頭痛(片頭痛)の原因・診断・治療・予防方法【専門医が解説】

頭の片側だけが、激しく痛む頭痛

頭の片側だけが、激しく痛む頭痛

頭の片側だけが、激しく痛む頭痛を感じる方は、脳神経外科、脳神経内科を受診しましょう。

頭の片側だけが、激しく痛む頭痛は群発頭痛の代表的な症状です。そのほかにも目の周りや頭のてっぺんが激しく痛むだけでなく、眼の充血や流涙、鼻汁や鼻閉、縮瞳と眼瞼下垂(まぶたが下がる)などの症状も伴うことが少なくありません。

激しい頭痛が15~180分間にわたり、1回/2日~8回/日程度の頻度で、数週から数ヵ月の期間にわたって続くことも群発頭痛の特徴です。

頭の片側だけが、激しく痛む頭痛(群発頭痛)は、市販の頭痛薬だけでは効果があまり期待できません。医療機関を受診し適切な治療を受けることで大幅な症状の改善が期待できますので、ぜひ当院の受診をご検討ください。

鼻水や鼻づまりを伴う頭痛

鼻水や鼻づまりを伴う頭痛

鼻水や鼻づまりを伴う頭痛を感じる方は、耳鼻科、耳鼻咽喉科を受診しましょう。

鼻水や鼻づまりを伴う頭痛は、副鼻腔炎の代表的な症状です。副鼻腔炎のために鼻の粘膜が腫れ、周囲の神経にも炎症が広がったために頭痛を生じてしまいます。もともと頭痛持ちでない人が頭痛を感じたり、ほっぺたや両目の間の痛み、熱っぽさを感じるケースもあります。

鼻水や鼻づまりを伴う副鼻腔炎の頭痛は、市販の頭痛薬では効果があまり期待できません。抗生物質を服用したり、膿を出しやすくしたりなど専門的な治療が欠かせませんので、医療機関を受診し適切な治療を受けるようにしてください。

皮膚にぶつぶつが出て、頭の片側・表面だけが痛い頭痛

皮膚にぶつぶつが出て、頭の片側・表面だけが痛い頭痛

皮膚にぶつぶつが出て、頭の片側・表面だけが痛い頭痛を感じる方は、皮膚科や内科を受診しましょう。

皮膚にぶつぶつが出て、頭の片側・表面だけがズキズキと痛くなる頭痛は、帯状疱疹の代表的な症状です。帯状疱疹は水ぼうそうと同じウイルスに再感染したり、活性化した場合に発症する病気です。再感染したり活性化したウイルスは、神経に沿って帯状の痛みや発疹を引き起こしてしまいます。

帯状疱疹のなり初めは、頭痛をおこすことはほとんどありません。帯状疱疹の治療が遅れたり、適切な治療をしなかったりすると神経を傷つけて、頭痛を感じやすくなります。後遺症が残ることもあるため、皮膚科や内科での適切な治療が欠かせません。

頭痛で受診する病院に迷ったらおひさま脳神経外科・歯科クリニックへ

頭痛は我慢したり、市販薬を服用したりして対処する方が少なくありません。しかし、痛み止めの効きにくい頭痛や、大きな病気のサインの頭痛でお悩みのケースもあるため、頭痛が続いたり痛みが強くてつらかったりする方は早めに受診しましょう。おひさま脳神経外科・歯科では上記全ての頭痛の初期診療に対応しています。行先に迷う場合や、大きな病院に最初から行きづらい場合は当院へご相談ください。

おひさま脳神経外科・歯科は院内をバリアフリー化しており、車椅子の患者さんにも安心して受診いただけます。

保育士が在籍するキッズスペースでは、無料でお子様をお預かりしていますので、子育て中で頭痛にお悩みのママ・パパにも、安心して受診していただけます。

入院や手術などより詳細な検査・治療が必要な場合には、提携する以下の医療機関をご紹介いたします。

  • 広島大学病院
  • 広島赤十字・原爆病院
  • 広島市民病院
  • 県立広島病院
  • 荒木脳神経外科病院
  • 梶川病院
  • 一ノ瀬病院 など

当院は、待ち時間短縮のため予約制となっております。
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なお、緊急時はこの限りではありませんので、当院までお気軽にお問い合わせください。